視点の話
「冷静と情熱のあいだ」という、
辻仁成さんと、江國香織さんが書かれた小説が
とても大好きです。
もう20年近く前に流行った、恋愛小説で、
イタリアと日本を舞台に、
男女の人生と恋愛を、それぞれの視点で描いたものです。
映画化もされたので、
ご存じの方も多いと思います。
この小説は、「Blu(青い本)とRosso(赤い本)」と本が分かれており、
それぞれ、
「男性視点」と、
「女性視点」で、
物語が進んでいきます。
私は当時、
ボロボロになるほど、
持ち歩いて時間があれば、
何度も読み返し、
男女のそれぞれの気持ちの揺らぎを
堪能していました。
面白いのは、
起こった事実に対しての、二人の感じ方の違いが
両方の小説を読むと、
新たな視点が加わり、より深く楽しむ事ができるからです。
普通の生活では、こう両サイドの感情を感じる事は
少ないので、
ホントに素晴らしい取り組みの小説だと思います。
私も、撮影をさせていただく中で、
「撮影者」として、
その現場で撮影している瞬間には、
撮影者としての視点が前面に出ています。
なので、
「ライティング」や「表情」など、
撮影の際に必要なスキルを用いています。
この時に湧く感情も、
あくまでも撮影者の感情かと思っています。
ですが、
こうしてブログを書いたり、
写真の仕上げをする際には、
また違う人の様に、
「撮影者とは違う視点」で、その写真や撮影を感じる事があります。
(※他のカメラマンが、どうかは分かりません)
小説の様に、「同じタイミング」で感じる
視点には限りがあるかもしれまんせんが、
こういった、
色々な視点を、用いる事ができると、
「作品を見ていただける方々へ」の、
お届けることのできるものにも、
「より深みが生まれるのではないか」と、
感じています。
日々、試行錯誤です。
□写真家 幸野朱里
名古屋を拠点に、女性ヌード撮影を行っています。
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